- 再生医療・創薬の新しい扉を開くオルガノイド研究、その最新研究動向を俯瞰する!
- 細胞から臓器へ、再生医療に革命もたらすオルガノイド研究を体系的に詳解!
- オルガノイド研究を基礎から臨床応用までを体系的に解説する技術書の決定版!
主な目次
第1編 三次元オルガノイドに関連する基盤技術
1章 細胞培養技術
2章 三次元スフェロイド培養技術
3章 オルガノイド作製ツール
4章 多能性幹細胞由来オルガノイドの作製
5章 組織幹細胞由来オルガノイドの作製
第2編 オルガノイドを用いた基礎研究
1章 生体メカニズムの解明
2章 分析・解析手法の開発
3章 オルガノイドデバイスの開発
4章 疾患モデルの開発
第3編 オルガノイドの臨床応用
1章 感染症分野
2章 再生医療分野
本書では,現在,活況を呈している「組織」の人為的な再構成技術であるオルガノイドに関して,我が国における研究状況を可能な限り網羅的に紹介することに努めた。ヒト多能性幹細胞を用いたものだけでなく,初代ヒトがん細胞やヒト細胞株を用いた新技術もピックアップしている。研究領域についても,基礎科学・再生医療・創薬研究・工学研究・がん研究など多岐にわたるシーズ集積に努めている。現況を俯瞰するために役立てていただければ言外の喜びである。
一方,「細胞培養」における構成的概念に基づく将来展開という極めて重要な議論については,まさにオルガノイド研究の最前線であり,本書において十分に紹介することは困難であった。「細胞」から「組織(organoid)」へという展開は,「組織(organoid)」から「臓器(organ)」へ,さらには「臓器間相互作用」の再構成へと発展的に進歩していくことは当然の科学潮流であることを最後に明示しておきたい。