プリント回路メーカー総覧2023年度版~調整入りのパッケージ基板、回復時期を探る~
産業タイムズ社|発刊趣旨とご購入のご案内
我が世の春を謳歌していた高性能パッケージ基板市場に急ブレーキがかかっています。最終需要のPCやサーバー市場が落ち込んでおり、高性能なCPUマーケットが冷え込んでいるためです。一方、スマートフォン(スマホ)市場も世界的な景気低迷を受け、消費が落ち込んでおり、23年は前年比横ばいもしくは微減が有力視されています。このためFPC市場も精彩を欠く展開が予想されます。車載基板は、半導体などの電子部品不足が長引けば挽回生産もままならず、不透明感が漂っています。一見、悪いことばかりしか出てきませんが、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)の進展で、ポスト・コロナ時代のニュー・ノーマルを見据えたエレクトロニクス産業への期待は高まっています。いつでも市場拡大に即応できるように設備投資や技術開発で準備を整えておくことが今は大事になります。また、米中対立を背景とした基板を巡るサプライチェーンの混乱リスクを避けるため、中国以外に生産拠点を構築する動きも目立ってきています。23年以降、こうした動きに拍車がかかりそうです。
本書『プリント回路メーカー総覧2023年度版』は、半導体パッケージ基板、ビルドアップ(HDI)基板、車載用基板といった成長分野を網羅しつつ、各社別に市場戦略や設備投資計画の動向を最新の取材で解説しているほか、韓国・台湾などの最新事情も収録し、世界のプリント回路産業を体系的に捉えた総合書に仕上げております。